The Journey to Vintage Episode 1|苗植えイベントレポート
2026年4月下旬、東御の山の上の桜が満開の頃。
La Maison Rustique(ラ・メゾン・リュスティック)の畑にとって記念すべき「第一歩」となる、初めてのイベントを開催いたしました。
まったくの更地だった大地に、ぶどうの苗が植わる日。
それはまさに、La Maison Rustique誕生の瞬間でした。
今回開催したのは、『The Journey to Vintage Episode 1.「苗を植える 2026」−ワインぶどうの苗植え+小昼+生産者さんとの交流−』。
4日間の開催期間を通じて、合計50名もの方々に私たちの畑へ足をお運びいただきました。
「苗を植える」という切り口から、みなさまが私たちの畑や東御の土地に出会い、そこで生まれた素敵な瞬間の数々をレポートします。
まさに、旅のはじまり。
畑にゲストをお迎えするのは、これがはじめて。
ワインぶどうの苗を植えるのも、もちろんはじめてです。
当日は、代表•塩川、Terroir Journey Team (ツア一事業部)の東御在住メンバーと東京メンバー、
そしてRustique Vigneron Team (リュスティック・ヴィニユロン・チーム)のメンバーが畑に集結。
「みなさん、どんな気持ちでここへ来てくださるだろうか……」
そんな期待と心地よい緊張感を胸に、ドキドキしながらお出迎えの準備を進めていました。 心を込めて手作りした看板とともに、いよいよゲストの皆さまをお迎えします。
はじめて土に触れる瞬間
バスが畑に到着し、ゲストの皆さまが降り立ちます。
東御の空気のせいか、心なしかすでにお顔が晴れやかに見えました。
お迎えする立場の私たちですが、そんな表情を拝見して緊張がほぐれ、あたたかな空気の中でお出迎えさせていただくことができました。
思い思いに散策をして、いざご案内。
塩川の熱弁にも熱心に耳を傾けてくださり、そのお気持ちに感謝ばかりが募ります。
それから、畑へ。
膝をついて、土を捏ね、一生懸命に土を固める様子は、まるで子どもに戻ったかのようで真剣そのもの。
「これからの楽しみができた」「ワイン1杯がより貴重に感じられそう」などのお声も聞こえ、様々な想いが重なる様子に、感無量でした。
心地よい汗を流し、「そろそろ喉が乾いてきたな」という頃、「小昼(こひる)」の時間がスタートです。
お飲みものにご用意したのは、私たちの大先輩であり、ご近所でもあるアルカンヴィーニュのスパークリングワイン。
実は、この時のグラスにも私たちの密かなこだわりがありました。
東御のテロワールを楽しむ『小昼』
山梨などでは古くからワインを日常の「地酒」として楽しむ文化があります。
昔から湯呑み茶碗で飲むような習慣がありますが、ここ東御では、ワインはまだまだ日常の食卓からは少し距離がある存在です。
「いつか、東御でもワインがもっと身近な日常の飲み物になってほしい」そんな願いを込めて、
湯呑み茶碗のような形をしたWASARAのワイン用グラスをご用意し、盛大に乾杯を交わしました。
そして、この贅沢な1杯に合わせるおつまみには、東御ワインチャペルの石原さまに作っていただいたオリジナル特製オードブル。
地域の農作業の合間にいただく小休止「小昼(こひる)」の文化をリスペクトし、
「作業の合間に片手で食べられるもの」「東御の食文化に馴染みがあるメニュー」というワガママなご相談を形にしてもらったものです。
東御の各ワイナリーさんの特徴を熟知されている石原さまだからこその、私たちの物語にこれ以上なく寄り添う特別な味わいでした。
一期一会のランチタイム
小昼のあとは、ゆっくりとランチへ。
ここでは再び東御ワインチャペルの石原さまに腕を振るっていただき、今回のためだけの特別なコース料理をご用意いただきました。
4日間の開催のなかで、ゲストの皆さま同士が作り出す空気感は、日によってまったく異なりました。
これぞイベントならではの、一期一会の不思議で愛おしい時間です。
みなさまの和やかな雰囲気や明るいご様子に触れ、私たちは心から嬉しい気持ちでいっぱいです。
そしてランチの締めくくりには、「未来への手紙」を書いていただくお時間を。これから育っていくぶどう、
そしていつか出来上がるワインに向けて、それぞれが愛おしそうにペンを走らせてくださいました。
今回植えたぶどうの収穫は3年後。はじめての収穫イベントでの再会のご案内とともに、お送りさせていただくその時まで、大切にお預かりします。
東御の生産者と繋がる
最後に、La Maison Rustiqueの畑と同じ田沢地区で西洋野菜を中心に育てている農家、AGRONOMEの宮野さんを訪ねました。 宮野さんからは、これまでの歩みやこれからの取り組み、そして東御での就農者の高齢化問題や獣害問題など、 長年にわたるご経験の中から深いお話をいただきました。畑から直接お野菜をいただくようなシーンもあり、 ゲストの皆さまから「美味しい!」と歓声があがる瞬間も。自然に会話を楽しんでいただける姿を見ることができ、 宮野さんの笑顔にも触れられました。これこそが、この場所で生まれた「最高の瞬間」でした。
結びにかえて ── 長い旅の始まり
今回、タイトルには「The Journey to Vintage」という言葉と「Episode 1」という言葉を使っています。
Vintage とは、ワインの収穫年を表す言葉です。
ワインづくりには、本当にたくさんのプロセスがあります。
畑が整い、苗が植えられ、育ち、実をつけ、発酵・熟成が行われる。
それでも、これからワインができるまでのこの長い旅路をともにしていただけたら。そんな想いでタイトルを付けました。
そして、「苗を植える」というのはまだまだ物語の序章です。
これから地道で、未知なる可能性を秘めた未来が待っていると思います。
これからもこの、長い長い道のりをご一緒いただけたら嬉しいです。
ご参加いただいた皆さま、そして温かくご協力いただいた地域の皆さま、本当にありがとうございました!